先物の清算値と最終約定値の違いを解説
先物の清算値が最終約定値と異なる理由、日々の値洗いで使う価格、現金損益を照合する計算方法を解説します。
要点
最終約定値は特定の取引が成立した価格です。先物の清算値は、その商品の清算手順に従って取引所が算出する日次基準値です。両者は異なることがあり、日々の値洗いは単純に最終約定値をコピーせず、公式清算値を使います。
最終約定値と清算値は別の問いに答えます
最終約定値は、直近の対象取引がどの価格で成立したかを示します。現在の売買を読む手掛かりにはなりますが、1回の約定だけで取引所の日次基準値が決まるわけではありません。
清算値は、公開された契約手順の下で、取引所が日末の清算や関連計算に使う基準価格です。
CMEの清算レポートではLastとSettleが別項目です。Time & Salesは個々の取引価格と時刻を記録するため、この2つを同義語として扱うべきではありません。
清算値は時間帯や公開された別の方法で算出されます
取引所は、定めた取引時間帯、出来高加重、売買気配、関連市場など、商品ごとに定義された方法で清算値を算出できます。
CMEは、契約によって終値と日次清算値の算式が異なり得ると説明しています。正しい方法は「最後の約定=清算値」という近道ではなく、契約仕様と取引所規則で確認します。
清算値の算出時間が終わった後も取引が続く契約があります。その後の約定で最終価格が動いても、すでに決まった清算値が自動的に書き換わるとは限りません。
画面の印象ではなく清算値から現金差額を計算します
先物を3枚買い持ちし、1ポイントが50ドルとします。前日の清算値は5,020.00、当日の最終約定値は5,034.50、公式清算値は5,028.00です。
日々の値洗いでは5,028.00 − 5,020.00 = 8.00ポイントです。手数料などを除く日次利益は8.00 × 50ドル × 3 = 1,200ドルです。
最終約定値5,034.50で評価すると14.50 × 50ドル × 3 = 2,175ドルに見えます。清算値ベースより975ドル大きい金額です。
検算すると2,175ドル − 1,200ドル = 975ドルで、(5,034.50 − 5,028.00) × 50ドル × 3も975ドルです。
先物の変動証拠金では、清算値の変化が日次の現金処理にどうつながるかを説明します。
日次清算と満期の最終清算を混同しないでください
日次清算は契約の存続中にオープンポジションを評価する仕組みです。最終清算や受渡しは、満期契約を契約条件に従って完了させる仕組みです。
両者は基準時刻、ベンチマーク、算式、受渡し方法が異なる場合があります。日次清算方法と満期条件は別々に確認してください。
現金決済と現物受渡しの先物で満期時の違いを確認できます。
判断の目的に合う価格を使ってください
今すぐ約定できる価格を考えるなら、直近取引、買気配、売気配、板の厚さ、時刻を見ます。公式清算値は、その価格で直ちに売買できる保証ではありません。
日次の値洗いと清算関連の口座変動を照合するなら公式清算値を使います。手数料や他の建玉、処理時刻で表示残高は変わるため、ブローカー明細も確認します。
清算値の作り方を知るには契約仕様を確認します。先物契約仕様の読み方で確認項目を整理しています。 [!TRYMARK] ブローカーを疑う前に値洗いを照合 前日清算値、当日清算値、最終約定値、ポイント価値、枚数、手数料を記録します。まず清算値ベースの損益を計算し、明細と最終約定値ベースの推定額を比較します。
清算値と最終約定値のチェックリスト
これは一般的な先物の仕組みを説明する枠組みです。清算時間帯、代替計算、清算時刻、ブローカー表示は取引所、商品、口座環境で異なります。
- 正確な商品と限月を確認します
- 取引所の最新の日次清算手順を読みます
- 最終約定値と時刻を一緒に記録します
- 前日と当日の清算値から日次損益を計算します
- 価格変化にポイント価値と枚数を掛けます
- 手数料など他の口座変動は別に照合します
- 満期前に最終清算または受渡し規則を確認します
よくある質問
先物の清算値が最終約定値と違うのはなぜですか?
清算値は定めた時間帯や商品固有の公開手順で算出できる一方、最終約定値は直近の1取引の価格だからです。目的が違うため一致する必要はありません。
清算値でそのまま決済できますか?
保証されません。実際の決済価格は注文到着時の買気配、売気配、板の厚さ、注文種類、市場状況で決まります。
日次の先物損益にはどの価格を使いますか?
取引所の日次値洗いを確認するなら、前日と当日の清算値に契約のポイント価値またはティック価値を適用します。ブローカー明細には手数料などの調整も含まれ得ます。
日次清算と満期の最終清算は同じですか?
必ずしも同じではありません。日次清算は契約中の建玉を評価し、最終清算や受渡しは満期手順に従います。基準値、時刻、受渡し方法が異なる場合があります。