先物のブラケット注文を解説
先物のブラケット注文でエントリー、利益確定指値、保護ストップをつなぐ方法と、部分約定・送信・滑り・ブローカー固有の失敗を解説します。
要点
先物のブラケット注文は、通常、エントリーに利益確定の指値と保護ストップを組み合わせます。親注文が約定すると、二つの出口はOCOの組として動き、一方の約定が他方の取消しを要求します。ただし、約定価格、ストップ価格、急変時の即時取消しは保証されません。
三つの注文の役割
ロングなら親注文は買い、子注文はエントリーより上の売り指値と下の売りストップです。ショートでは向きが逆になります。子注文の数量は、ブローカーの部分約定ルールに従って実際の建玉と一致させます。
OCOは、すでに執行可能な二つの注文を結びます。ブラケットは、親の約定後に子を有効化します。三つ全体をOTOCOと呼ぶこともありますが、名称は統一されていません。ラベルではなく有効化・取消しの仕様を確認してください。オプションのOCOとブラケットも用語の比較に役立ちます。
チケットを作る前にリスクを決める
無効化水準、目標、限月、最大損失を先に決めます。ストップまでの距離をティックサイズとティック価値で金額に換算し、手数料、取引所費用、不利な約定、ギャップのシナリオを加えます。先物のポジションサイズで、初期証拠金が損失予算ではない理由を確認できます。
例えば20ティック、1ティック1.25ドルなら、マイクロ契約1枚の価格リスクは費用前で25ドルです。これは想定値に過ぎません。ストップがトリガーより悪い価格で約定したり、保護注文の受付前に市場が動いたりします。ショック想定が限度を超えるなら数量を減らすか見送ります。
目標をリスクリワード比だけで決めないでください。仮説を無効にする条件と、早期手仕舞いを許す条件を記録します。ブラケットは検証済みルールを実装するもので、ルールの代わりではありません。
親の有効化と送信を確認する
建玉ができる前に子が約定してはいけません。多くのブローカーは親の約定まで子を保留しますが、部分約定、親の拒否、夜間取引、APIでは挙動が異なります。
API送信では、送信フラグやステージ機能が必要な場合があります。Interactive Brokersは親と最初の子を未送信で待機させ、最後の子を送ってグループ全体を有効にする方法を説明しています。入口だけが先に市場へ出る危険を減らせますが、承認と状態イベントは確認が必要です。[Interactive Brokersのブラケット注文仕様](https://www.interactivebrokers.com/docs/general/order-types/complex-orders/bracket-orders)を参照してください。
手動でも、入口が本当に親か、子が正しい親IDを参照するか、画面上だけでなくサーバーで有効かを確認します。
注文タイプを使い分ける
利益確定の子は通常指値です。許容する最低価格を制御できますが、触れて反転すれば未約定のままです。保護子はストップ成行またはストップ指値です。前者は約定を優先して滑ることがあり、後者は価格を制御する一方で発動後も未約定になり得ます。
[先物の成行と指値](/ja/learn/futures-market-order-vs-limit-order-explained)、[ストップとストップ指値](/ja/learn/futures-stop-order-vs-stop-limit-order-explained)を確認し、トリガー価格、ティック丸め、夜間の可否、保護バンドを調べます。
有効期限もリスクです。Dayの子がセッション終了で消えると、建玉が無防備になります。GTCの子は仮説が終わっても残り、明示的な取消しが必要なことがあります。[DayとGTCの先物注文](/ja/learn/futures-day-order-vs-gtc-order-explained)と取引時間を照合してください。
部分約定で安全な数量が変わる
5枚の親が2枚だけ約定した場合、ブローカーが比例処理しない限り、子は5枚ではなく2枚を守る必要があります。約定数量だけ子を有効化する仕組み、全量まで待つ仕組み、手動修正を求める仕組みがあります。
各約定イベントで次を比較します。
子が部分約定すると、残った建玉より兄弟注文の数量が大きく表示されることがあります。OCOが自動で数量を直すと考えず、明示的に修正または取消しをします。[拒否注文と未約定注文](/ja/learn/futures-order-rejected-vs-not-filled-explained)も参照してください。
- 親の約定数量と実際の建玉
- 保護すべき数量と有効なストップ数量
- 利益確定の数量と親の残数量
- 平均約定価格とティック丸めされた出口価格
- 未連結または重複した注文
OCOの取消しは競争状態
一方の子が約定すると、システムはもう一方へ取消し要求を送ります。その到着前に、急変した市場で両方が約定する可能性があります。ブラケットは手動の遅れを減らしますが、二重約定を不可能にはしません。
想定外の約定があれば新規注文を止め、約定報告を読み、純建玉を計算します。古い子を取消し、計画に従って手仕舞いするか再保護します。数量と費用を照合する前に反対売買を急がないでください。
約定のたびに照合する
真実の基準はチャートではなく約定報告です。限月、売買、数量、平均価格、時刻、注文ID、トリガー、費用を保存します。連続チャートは取引できる限月そのものではありません。
手仕舞い後は建玉がゼロ、または意図した残量か、親子注文が残っていないかを確認します。ティック価値と費用で実現損益を再計算し、[実現・未実現の先物損益](/ja/learn/futures-realized-vs-unrealized-pnl-explained)で帳簿を照合します。
夜間に残すなら変動証拠金と規制変更のための現金を確保します。ストップはギャップ損失を上限にせず、資産が要件を下回れば強制決済される場合があります。[証拠金請求と強制清算](/ja/learn/futures-margin-call-vs-forced-liquidation-explained)も確認してください。
提出前と約定後のチェック
提出前に限月・方向・数量、ティックリスクとショック、丸め・トリガー・セッション・有効期限、親子IDと部分約定ルール、証拠金バッファを確認します。親の約定後は建玉、子の数量、ストップの有効性、目標、重複注文を確認し、子が約定するたびに繰り返します。
よくある質問
先物のブラケットはOCOと同じですか?
いいえ。OCOは執行可能な二つの選択肢を結び、ブラケットは親の入口が約定した後に二つの出口を有効化します。仕様はブローカーごとに異なります。
二つの出口が両方約定することはありますか?
あります。取消し要求と約定が競争し、状態通知が遅れることがあります。直ちに純建玉を計算し、事前の手順を実行します。
入口が部分約定したらどうしますか?
約定数量だけ有効化する、全量まで待つ、手動変更を求めるなど、ブローカーにより異なります。イベントごとに建玉と子の数量を確認してください。
保護注文はストップ成行とストップ指値のどちらですか?
約定の確実性と価格管理のどちらを優先するかによります。成行は滑る可能性があり、指値は未約定になり得ます。仕様を検証してから使います。