フォワード・ボラティリティ:二つの満期の間を抽出する
フォワード・ボラティリティが総分散の差から求まる理由、満期間の計算方法、予測として読む際の限界を解説します
Mark編集 · 一次情報は記事末尾に掲載
要点
フォワード・ボラティリティは、二つの日付に挟まれた将来区間へオプション価格が織り込む年率ボラティリティです。期先の総インプライド分散から期近の総分散を引き、残る期間で割って平方根を取ります。将来の実現値を保証する予測ではありません
まず区間を定義します
今日からT₂までのスポットIVには、それ以前の不確実性がすべて混ざります。T₁からT₂のフォワード値はT₁後に配分された部分を分離します
二つの日付、日数規則、ストライクまたはマネーネス、ボラティリティ指標を示します。座標のない「フォワード・ボラ」は不完全です
区間には決算、選挙、経済指標や通常の月が入り得ます。抽出値だけでは価格の原因を特定できません
時間で加算できるのは分散です
年率ボラティリティσ₁、σ₂と年単位のT₁、T₂なら、総分散はσ₁²T₁とσ₂²T₂です
一定のフォワード分散は(σ₂²T₂ − σ₁²T₁) ÷ (T₂ − T₁)で、その平方根がフォワード・ボラティリティです
IV率を直接引いてはいけません。ボラティリティは標準偏差であり、この構成で加算するのは二乗して時間を掛けた分散です
数値例で確認します
同じ基準の30日IVが20%、90日IVが24%なら、30~90日の値は√((0.24²×90 − 0.20²×30) ÷ 60)、約25.8%です
25.8%が必ず実現する意味ではありません。二つの総分散点を整合させるため、その区間へ一定に置いた年率速度です
日ごとの重みが違うなら日数でなく年率換算期間を使います。休日、週末、既知イベントへ異なる分散時間を置く場合もあります
比較可能な入力だけを使います
同じ原資産、気配時刻、フォワード価格、金利・配当、補間法、可能なら同じマネーネスかモデルフリー分散を使います
25デルタ・プットIVと別満期のATM IVを引くと、期間とスキューが混ざります。古い気配や広いスプレッドは数値をノイズにします
期先総分散が小さいと結果は負です。裁定と断定する前に時刻、暦、補間、気配品質、測定対象の一致を確認します
予測ではなく価格上の損益分岐です
フォワード分散は価格に内在し、リスク・プレミアム、需給、テール保険、モデル選択を含み得ます。将来の実現分散は別の確率変数です
高い区間はさらに高くなり得ます。高い値は自動的な売り、低い値は自動的な買いのシグナルではありません
予測力は、エントリー時の分散と厳密に同じ将来区間の実現分散を、当時既知の規則で比較して検証します
カレンダーには他のリスクがあります
カレンダーやダイアゴナルは相対満期の見方を表せますが、損益は現物、スキュー、面の動き、セータ、ガンマ、ベガ、約定、期近処理にも依存します
IV差はポジション感応度ではありません。フォワード分散、現物、曲線形状を変えて実際の各レッグを再評価します
区間曲線を作ります
隣り合う満期から非重複のフォワードを抽出すると、見出しIVの並びより総分散がどこで積み上がるか明確になります
イベントと流動性を注記し、該当区間だけでなく周辺もストレスします。再価格は複数満期へ波及し得ます
よくある質問
フォワード・ボラティリティの式は?
T₂がT₁より大きいとき√((σ₂²T₂ − σ₁²T₁) ÷ (T₂ − T₁))です。両方のボラティリティと時間は同じ定義を使います
二つのIV率を引けないのはなぜですか?
時間で加算されるのは分散だからです。IVは標準偏差なので、二乗と異なる期間を無視した差は区間リスクになりません
負のフォワード値はあり得ますか?
ボラティリティは負になりませんが、不整合やノイズのある入力は負の分散を作ります。気配、時間基準、補間を点検します
カレンダーは純粋なフォワード・ボラ取引ですか?
いいえ。現物、スキュー、グリークス、面の動き、約定、満期リスクがあり、フォワード値はリスク分解の一つです
出典
この考え方を自分のオプションに当てはめる
契約と目標を選ぶと、価格・時間・ボラティリティの前提を一つの分析で確認できます
自分のオプションを分析する(英語)